
トラリピで損失を出す時ってどんなとき?
そんな疑問にお答えします。
トラリピは本来、指値で指定したレートになるまでポジションを握り続けるため損失は出ません。
でもそこは人の子、ついつい損失が出てしまうこともあります。
・含み損が雪だるま式に増えて希望がみえず損切り
・マイナススワップが積み重なって焦って損切り
今回はトラリピでよくある損失のパターン2つと、その対処法について書きます。
トラリピで損失を出すパターン①-雪だるま式の含み損

おそらくトラリピでいちばん多いのはこのパターンだと思います。
というのも含み損は増える時は一気に増えるので、いざその時がくると焦ってしまい多くの人は正常心を保てないのです。
「わたしは大丈夫」とタカをくくっている人の多くはテレビでスポーツ観戦をしていて、あれこれごたくを並べている人と同じです。
言うのは簡単ですが、いざ自分がその状況に置かれてみると淡々と運用を続けるのは難しいです。

上のグラフはわたしが運用しているメキシコペソ円の運用グラフです。
グラフは2019年の10月からですが、実際は2018年9月からメキシコペソ円の手動リピートをはじめています。
そして、2020年2月までの1年半の間(-3万円だった2019年8月を除き)ずっとずっと合計損益はプラスでその金額はどんどん伸びていきました。
でもコロナショックで状況は一変します!!
日付 | 合計損益 | 前週との差額 |
---|---|---|
2/15 | +284,823円 | NA |
2/22 | +206,913円 | -77,910円 |
2/29 | +28,603円 | -178,310円 |
3/7 | -175,097円 | -203,700円 |
3/14 | -464,637円 | -289,540円 |
3/21 | -848,797円 | -384,160円 |
3/28 | -799,797円 | +49,000円 |
4/4 | -1,053,537円 | -253,740円 |
合計差額 | -1,338,360円 |
7週間の間に合計損益は133万円も落ちてしまいました!
つまり毎週19万円ずつのペースで7週間もの間、評価額が落ちていったのです。
その前の1年半は、多くても月10万円ほどしか変動がなかったメキシコペソ円の手動リピートで、いきなりこんな目に遭ってあなたは穏やかな心でいられますか?
わたしは無理でした。
夜も寝られないし、夜中になんども起きてチャートを見る日が続きました。
最終的には、なんとか損切りせずに踏みとどまりましたが、精神的にはかなり追い詰められました。

これをみるといまでもあのツラかった夜を思い出す・・・
トラリピで損失を出すパターン②-マイナススワップが積み重なり焦って損切り

もっと判断が難しいのがこのマイナススワップが積み重なってきて、焦って損切りするパターンです。
事実、わたしもNZドル/米ドル(NZDUSD)という通貨ペアでマイナススワップが積み重なってきて損切りしたことがあります。

トラリピで一番もったいないのは途中で運用をやめる事です。
利益が出ている状態ならいつ運用をやめても構いませんが、ポジションを多く保有したタイミングでやめることを繰り返していては、運用効率はどんどんさがります。
理想はずっと運用し続けることです。
よく含み損がふくらんでくると途中でトラリピをやめてしまう人がいますが、それは自ら損失に飛び込んでいっているようなものです。

めがねこ自身のことを言ってるのね(笑)
トラリピでは決済利益と同時につねに含み損を抱えて運用しますが、含み損はいつか解消されると考えて、大きな含み損を抱えたタイミングでは運用をやめないことが大切です。
また、マイナススワップがかかるトラリピは慣れるまでは敬遠した方が無難です。
初心者で、どうしてもマイナススワップがかかるトラリピをやりたいのであれば、マイナスのスワップ額の低いものにしてください。
マイナススワップに打ちのめされてしまった人の多くは決済しても金額がマイナスだったという差益<マイナススワップの状態に陥ってしまった時です
マイナススワップのトラリピを始めるまえに、マイナスの決済が出ても信じて運用を続けられるかどうか自問自答してからでも遅くはありません。
トラリピを損失から守る対処法は【計画と想定】

雪だるま式の含み損と、マイナススワップから起こるマイナス決済、このどちらの損失パターンでも、欠けているのは未来を想定する力です。
まずは当たり前のことですが、トラリピをはじめる時は必ず1~2年ではなく、何年も使う予定のない余剰資金で行うのが鉄則です。
そして、トラリピの計画を立てる際にはロスカットレートだけでなく、そのうちのいくらまで評価損がでるかあらかじめ計算しておくとよいでしょう。
トラリピで雪だるま式に含み損が増えるのは運用の特性上しかたがないことです。
元々、想定できていればいざ含み損がふくらんだときも焦る必要がなくなります。

含み損がキライなめがねこは増えない工夫もしています

マイナススワップについても想定する力が大切になってきます。
はじめからしっかりとしたトラリピ運用計画を立てていれば、マイナススワップとポジションが積み重なっていく「悪い時期」があることも想定できます。
それを発展させれば、決済してもマイナスになることも発生しうることが想像できるのです。
数か月の単位ではマイナススワップ、含み損ともに積み重なってしまっても、長期的には決済利益がバンバン入る時期だってあるのがトラリピです。
計画的なトラリピ運用を行っていれば、悪い時期が重なっても慌てずに淡々と運用ができます。
だからマイナススワップが積み重なる状況でも、含み損が増えてしまっても、計画内である限りは淡々と投資を続けることが大切です。
しっかりとした計画と充分な資金で勝つ

トラリピではしっかりした計画を立てることがいちばん大切です。
そして、計画する際には悪い時を実際に想定してみましょう。
悪い時を想定してもなお「やろう」と思えたら運用をはじめる。
このような心構えでいれば、損失を出す可能性はグッと抑えることができます。
トラリピは無理にはじめるものではありません。
悪い時を想定して許容できそうになかったら、運用を断念する、または工夫して違うトラリピ運用に切り替えることだってできるのです。
含み損をへらすテクニックや、マイナススワップを避けるテクニックはこのブログにたくさん載せていますのでぜひ参考にしてよいトラリピライフを送ってください。
