めがねこはトラクラでこれほど話題になっているTQQQのリピート系自動売買をいままでほとんど行ってきませんでした。
2021年に数か月だけ稼働して25,000円ほどの利益を出しました
ちまたでは資産を2倍以上にした人もたくさんいるTQQQをなぜやってこなかったのか
今回はその理由をいろいろと書いてみようと思います。
なお、2023年4月現在トライオートETFにおけるナスダックトリプル(TQQQ)の金利調整額がかなり高騰しています。
金利調整額を負担することに不安を抱く人や、対策をお考えの方はカモメうみねこさんのこちらの記事がとても参考になるでしょう。
【3つある】めがねこがTQQQをやってこなかったワケ
主に3つの理由から、めがねこはTQQQに二の足を踏んできました。
- トラリピ(リピート系自動売買)の理想はレンジ相場だがTQQQは違う
- 右肩上がりのチャートを描くTQQQは追い続けると資金がかさむ
- 右肩上がりがある日終わる恐怖
そして、最後に1つTQQQならではの大きな特徴もめがねこがこれまで躊躇(ちゅうちょ)してきた理由です。
それではまず、3つの理由から見ていきましょう。
リピート系自動売買がもっとも適しているのはレンジ相場
言わずもがな、トラリピなどのリピート系売買がもっとも適しているのは長くレンジ相場を形成しているものです。
レンジ相場では安値と高値が限定されるので安全に売買ができます
特にハーフ&ハーフという戦略を使えば、高い時は売り、安い時は買うといった、まるで理想の商売を行っているような取引ができるのです。
それなのにナズダックトリプル(TQQQ)はレンジ相場を形成していません。
むしろ長期的には右肩上がりの相場を形成しているのです。
これによって起こることは2つ
1つはレンジを想定できないので高値を追い続けるという計画変更が余儀なくされること
計画が変更されるということは、資金の見直しや下落幅の予測などが必要になってきます。
つまりレンジ相場を形成しているものはずっと同じ設定を使い続けられますが、レートが上がっていくものは、その度に対処が必要になってくるのです。
もう1つは下落時の対応です。
右肩上がりにレートが上がっていけば理論上は取引するレンジがどんどん広がっていくということになります。
そのままだと莫大な資金が必要になってしまうので、ある程度までの下落幅を「予測」し運用をしなければならないのです。
これは「予想をしなくていい」というレンジ相場のリピート系売買とは相容れない要素です。
右肩上がりのチャートを描くTQQQは追い続けると資金がかさむ
長期的には右肩上がりのチャートを描くTQQQは底値から高値まで追い続けると、とんでもなく資金がかさみます。
これはレートが順調に上昇している時は気がつきませんが、ある日急落が起こりみんなその恐ろしさに気づくのです。
このブログを執筆している2022年2月はちょうどTQQQが大きく下落しているタイミングです。
2021年の暮れから2022年の2月20日までにおおよそ45%の下落を記録しています。
TQQQは基本的には右肩上がりなのでレンジの頂点というものが存在しません。
ですから最高値の2021年暮れでも積極的に買い上がった人が多かったのです。
そして、そこから2か月で暴落した時には立ち直るのが難しくなってしまうのです。
右肩上がりのものはガチホ(売買せずに買ったら持ち続ける)という選択肢もあるよね
米国株はずっと上がり続けているから大丈夫という根拠のない幻想
TQQQやそのベースになっているナスダックは長期的な視点に立てば、ずっと値上がりを続けています。
なぜ右肩上がりを続けているのか、そして今後も続いていくのか、その根拠をしっかり分析し自信を持ってその傾向が続くと言えるのなら良いでしょう。
しかし「今までずっとそうだったから、これからもそうに違いない」
このような安易な考えはキケンです。
なぜならこの考えは、バブル時代の日本の土地買い占めと全く同じだからです
日本は、バブルが弾けるまで100年近くも地価が上がり続けました(誤解なきようにいうと物価も100年近く上がり続けました)
バブル時代に豊かになった日本人はもっと豊かになろうと上がり続ける土地を買いあさりました。
その結果がどうなったかはみなさんおわかりでしょう。
バブルが弾けて30年たった今、地価も日本株もやっと30年前の水準近くまで戻ってきたというありさまです。
極めつけはナスダックトリプル(TQQQ)がことさら危険だという事実
ナスダックトリプル(TQQQ)をやっている人は必ず知っておくべきなのが、TQQQではいとも簡単に0ドルに近づいてしまうという事実です。
これは本当に知っていないとヤバいので、やっている人はさすがに知っていると思いますが、ナスダックトリプルとは名前のごとくナスダックの値動きの3倍を目指して運用されています。
これはどういうことかというと
だからナスダックが上昇するときはTQQQも大きく上昇してリピート系売買では大きな差益が得られます。
しかし、怖いのは下落局面です。
例えば、日本の日経平均はバブルの絶頂期の39000円ほどから、どんどん値をさげ2003年には約8000円と1/5近くまで下がりました。
さすがにナスダックなどの米国株は日経のようなことは起こらないと思っている方も多いはず
実はめがねこもさすがに米国株がそこまで下がる事はないと思ってる
でも、TQQQだけは話は別なのです。
思い出してください。
ナスダックトリプルは値動きがナスダックの3倍になるように運用されています。
正直言って、ナスダックが30~40%くらい下がり続けることは、ありえると考える人が多いのではないでしょうか?
そうするとナスダックトリプル(TQQQ)はほぼ0になってしまうのです(※実際は複利効果が出るので長い期間でみれば単純に3倍にならない場合があります)
TQQQはほぼ0ドルになる可能性が異常に高い
TQQQのリピート系売買には希望もあるが0ドル想定は必須
実際にはTQQQのリピート系売買はこれまで他のほぼすべてのリピート系自動売買の成績を凌駕するような成績をあげてきました。
上昇傾向のあるレンジと、その中で大きく上下する値動きは利幅を取るという意味ではTQQQが一種の最適解であることは間違いありません。
そして、歴史が浅いTQQQは、これまでは0ドル近くまで暴落したことはありませんでした。
今までに起こったことがないから今後も起こらない、そう考える人はリスクを取っても良いでしょう。
しかしTQQQは純粋な株価ではなく母体のナスダックが30~40%下落しただけでほぼ0ドルになってしまう事実は絶対に知っておくべきです。
この前提を知らずにTQQQを日経平均やNYダウ、はたまたナスダックと同じようなものだと考えると、いつかきっと痛い目に遭います。
日経平均はバブル後に一時1/5にまでなりました。
ナスダックが30~40%ほど下落(それでも1/2以上)することは、この先じゅうぶんにありえるとわたしは思います。
2023年4月現在は27ドル前後にまで下がっています
このブログをはじめて公開した10か月後の2022年12月にはホントに最高時の1/5(17ドル)まで下落してしまいました