ハローめがねこです
オージーキウイのレートが上昇してきています。
このブログを執筆している7月17日の早朝(日本時間）には2年ぶりに1.115という高値を記録しました。
そこで今後のオージーキウイのレートを予測してみました。
予想によるとオージーキウイのレートは今後は下落していくという結果になりました。
オージーキウイの平均レートが今後は下落していくという根拠
2年ほど前の2022年5月には下記ブログにてオージーキウイの平均レートは上昇すると書きました。
その時に重視したのがインフレ率です。
ニュージーランドのインフレ率がオーストラリアより高い場合はオージーキウイのレートは上昇しやすい
単純化して説明すれば、このような考えの元に前回は平均レートが上昇すると予測しました。
そして両国のインフレ率を比較したのがこちらのグラフです。
2013年にオーストラリアのインフレ率がニュージーランドを凌駕したタイミングでオージーキウイのレートは大きく下落しました。
2013年以降はナローレンジと言われる1.000～1.115までの狭いレンジにレートは収束しています。
しかし2021年頃からまたニュージーランドのインフレ率がオーストラリアを上回る状況になりました。
これが2023年まで続いたのでこの間はオージーキウイのレートが上昇傾向にありました。
そして2024年に入ると暫定的ではありますが、またオーストラリアのインフレ率がニュージーランドを超えています。
このことを持ってオージーキウイのレートは今後は下落基調にあると予想します。
実際のオージーキウイの平均レート
2013年～2024年までのオージーキウイの平均レートのグラフです。
おおむねインフレ率の差がレートに反映されていることがわかります。
また細かい点においては相違もあります。
これはインフレ率がおおまかなレートの傾向予測には役立つが細かいレートを予測する精度に乏しいことを示しています。
予測の根拠は購買力平価
なお、この予測において大切なのはオーストラリアとニュージーランドの2国においては購買力平価が機能するという前提です。
購買力平価というのは別々の国においても長期的には物価が均衡するという考え方です
オーストラリアとニュージーランドの間では特にこの購買力平価が機能していると考えています。
実際に購買力平価の目安が簡単にわかるビッグマック指数を見てみましょう。
両国の物価がほとんど同じであることがわかります。
2024年7月のデータではオーストラリアのビッグマックは750円、ニュージーランドが740円と価格はほぼ一緒です。
つまりオーストラリアのインフレ率が相対的に高ければ、オージーキウイのレートは下落傾向になるのです
政策金利の是正力も見てみよう
インフレ率の差で今後のオージーキウイのレートの大まかな予測はできます。
しかし、それだけでは不十分です。
インフレ率を取り巻く環境が適切かどうかも重要な要素になってきます
そのうちの1つは先ほども示した購買力平価です。
最新のビッグマック指数でも両国の価格はほぼ同じだったことから購買力平価は保たれていると考えられます。
もう1つの大切な要素は両国の政策金利の差です。
ニュージーランドは金利をオーストラリアより高く保つことで自国通貨の価値を高く維持しようとする傾向があります。
そこで2024年7月17日現在の両国の政策金利を見てみると、しっかりとニュージーランドの金利の方が高いことがわかります。
| オーストラリア | ニュージーランド |
|---|---|
| 4.35% | 5.5% |
さらに金利差が1.15%もあるので金利の面でもニュージーランド高になりやすい
つまりオージーキウイのレートは下がりやすい状況にありそうです。
今後の両国のインフレ率がオージーキウイのレートのカギ
予測は今後のインフレ率によっても変わってくる
2024年に入ってオーストラリアがインフレ率においてニュージーランドを超えてきました。
これはオージーキウイのレートにとってはよい傾向で、今後はレートの下落傾向が期待できます
また購買力平価や両国の政策金利の差を見ても、相対的なニュージーランドドル高を阻害する要素は見当たりません。
もしこのままいけばオージーキウイのレートは今より大きく上昇することはなく安定していくでしょう。
ただしオーストラリアのインフレ率がニュージーランドをしっかり超えたのは2024年に入ってからです。
この傾向が続くかどうかが、今後のオージーキウイのレートが下落するかどうかのカギになりそうです。
