前のブログで複数通貨で運用するといいって言ってたね
これを読めば本当に効果があったのかがわかるにゃる
以前のブログでは、通貨ペアをABCのグループにわけて、グループの違う通貨ペアを運用するとリスクヘッジになりますよ、というお話をしました。
あれから、2ヶ月近く経ったので、今回は本当にリスクヘッジ効果があったのか、運用記録を整理して確かめてみます。
相関係数でグループわけ
ほんのりとおさらいね。 あくまでほんのり
前回は相関係数を使って、クロス円(ユーロ円などの円と他の通貨のペア)を基準にグループわけをしました。
Aグループ クロス円に合わせた動き
Bグループ クロス円から独立した動き
Cグループ クロス円と逆の動き
そして、下記のようなバランスで運用をしていきますよ~という話でした。
あれから、少し運用している通貨ペアに変動がありましたが、ほとんどバランスはかわっていないので、ABCのグループごとにそれぞれの成績の推移を調べていきます。
現在の運用通貨ペアと検証方法
変更した通貨ペアはどうすんの?
検証方法ですが、グループにわけた後に毎週の成績を統計にしてその推移を調べます。
それをグラフにして、成績が悪いタイミング、いいタイミングを見ます。
タイミングが一致していたら、あまり良いリスクヘッジになっていない、タイミングがズレてたら良いリスクヘッジという判定になります。
・基本はその週の評価額+決済益
(ポジションの取直しや全決済した通貨ペアに限り過去の実績を元に調整する)
・運用をやめた通貨ペアの成績も全部入れる
・新しい通貨ペアも全部入れる
・トルコリラ円は売りと買いなのでAとCにわける
・検証は10月21日から12月14日まで
ちなみに現在の運用通貨ペアは、このようになっています。
通貨ペアに多少の変更はありますがバランス的には前とあまりかわっていません。
結果
がんばって計算しましたよ。
下の表が計算の結果です。
これだけだとピンとこないので、A、B,Cの合計額をグラフにしてみます。
上記の表とグラフを元にリスクヘッジ効果を検証していきます。
リスクヘッジ効果の検証
AグループとCグループを同時運用した時のリスクヘッジ効果
まず1番に気づいた点はこれです。
まあ、当然といえば当然ですね。
逆の動きを期待してグループAとグループCを入れてはいるのですが、違う通貨ペアを取り扱っているのでいつもいつも反対の動きをしてくれるわけではありません。
先程のグラフ上でグループAとグループCの評価損が同時に減った時を黄色、同時に増えた時を赤、違う動きをした時を紫で囲ってみました。
見てみると毎回ではないが、かなりの割合で片方の評価損が増えた時は片方が減っているという結果になりました。
しかも黄色で囲った部分(評価損が同時に減った)というのはむしろ喜ばしい状況なので、やはりグループAとグループCを同時に運用するのはかなり大きなリスクヘッジ効果が期待できると結果付けられます。
グループBのリスクヘッジ効果検証
それに対してグループB(オレンジのグラフ)は分かりやすくどんどん含み損が増えていき、最後の週だけ少し持ち直しています。
つまり、グループAやグループCとは関係ない独自の動きをするという、以前のブログの検証結果に間違いはなさそうです。
ただし、独自の動きをするという点については注意があります。
独自というのはつまり別の動きをする可能性があるというだけです。
つまり独自に動いて同じように動いてしまうという可能性だってあります。
同じグループ同士のように動くわけではありませんが、時には同じ方向に動く場合もあります。
つまり、グループAやグループCと組み合わせた時のリスクヘッジ効果はそこまで高くはありません。
つまりグループBはいらない子にゃのか?
ただし、あくまでこれはグループごとに考えた時の話です。
多くの人はグループAの通貨ペアを運用していて、さらにリスクヘッジとしてグループAの別の通貨ペアを追加したりしています。
それに比べれば、グループBの通貨ペアを追加することは大分リスクヘッジ効果が高いです。
それなりにバランスが取れていれば良い
これは以前のブログでもお伝えしたことの繰り返しになりますが、グループごとに完全にバランスを取る必要はありません。
それなりにバランスが取れていれば機能してくれます。
なぜ完全なバランスが不要かというとグループAとグループCは表裏一体の関係にあるからです。
つまり、現在はグループAの通貨ペアは低値圏にある通貨がほとんどで、そのため買いでトラリピをしていますが、将来高値圏まで価格が上がるかもしれません。
高値になった時は現在のように買いで手動リピートしていくのもリスクがあるので、そのタイミングで運用の決断が必要です。
つまり買い続けるのか、稼動をやめるのか、または売のトラリピに切り替えるのか(ハーフ&ハーフ)決断しなければなりません。
その際にあまりにもきっちりバランスが取れすぎていて遊びの部分が少ないと、高値圏に到達した時の選択肢が狭くなる可能性があります。
また、同じようにグループCのユーロ円売も将来価格があきらかに低水準に落ちてしまうかもしれません。
その時にずっと売でトラリピし続けるのもリスクがあります。
このようにグループA、グループCはグループが入れ替わる可能性があるので、バランスはそこまでキッチリ取らなくても大丈夫です。
複数通貨ペア運用のその先へ
自動売買に関するサイトやブログなどを見ても、評価額安定のための複数通貨ペアでの運用を推奨しているところはたくさんあります。
しかし、通貨ペアの組み合わせやそのリスクヘッジ効果について情報発信をしているブログはまだ一部です。
今回このブログ記事が少しでも皆さんの運用の役に立ち、過去の私のように失敗をする人が1人でも減れば嬉しい限りです。
また、今回はリスクヘッジ運用から日が浅い段階での検証でしたので、またいつの日か今後のリスクヘッジ効果の確認もしていきたいと思っています。