わたしの豪ドルNZドルのトレード戦略はトライオートFXさんのコアレンジャーに似ています。
ただこの通貨ペアのトラリピは、他のメジャー通貨ペアのトラリピと比べると仕掛けのレンジを狭めるか、一回の通貨数を増やさないと利益は少なめです。
その代わり、他の通貨ペアより狭いレンジで推移することが多いので、両建てや通貨数を増やすなど、リスクをとることができるのがトライオートFXのコアレンジャーの概要です。
とはいうものの、今までの手動リピートの経験からすると、保有しているポジションが溜まり含み損が増えていると急に不安になってくるものです。
今回は手動リピートならではの利点を生かして、このコアレンジャーの改良案を実践していきます。
改良コアレンジャー手動リピートの設定
現在、AUDNZD(豪ドル、NZドル)のレートはほぼコアの中心の1.07付近です。 この改良版はコアの中心から運用をはじめると最大の効果があります。
それでは、具体的な設定を発表します。
*表は横にスライドします
状態 | レート | 設定 |
低値圏 | 1~1.04 | 「買」のみ |
コア内 低値圏 | 1.04~1.05 | 両建て |
コア内やや低値圏 | 1.05~1.06 | 両建て、「売」3倍 |
コア中心 | 1.06~1.08 | 両建て |
コア内やや高値圏 | 1.08~1.09 | 両建て、「買」3倍 |
コア内 高値圏 | 1.09~1.1 | 両建て |
高値圏 | 1.1~ | 「売」のみ |
レート幅や一回のポジション数はここには記載しませんでした。
資金に合わせて人それぞれだと思いますので気になる方は100万円で運用している私の基準設定を参考にしてみてください。
表だけだと、ちょっと想像がつきにくいと思いますので簡単なグラフにしてみました。
真ん中よりやや上とやや下に普通の手動リピートで設定した金額の3倍のゾーンがありますが、ここは常に3倍にするのではなく、一回決算約定したら再度新規注文を入れる際は通常の金額に戻すようにします。
そして、①片方の3倍ゾーンが全て決済 ②レートが3倍の内側のコアに戻ったとき、この2つの条件両方を満たしたときだけ通常に戻した側の3倍ゾーンをまた元の3倍に戻します。
この3倍ゾーンの箇所を除けば考え方はコアレンジャーと一緒です。
改良の狙い
3倍ゾーンを作った狙いを仮定したレートの動きとともに説明していきます。
3倍ゾーンにかかった時のポジション状態
まずは真ん中の1.07の付近から20PIPSごとに手動リピートを仕掛けたとします。 仮にレートが1.06まで下がって「売」の3倍ゾーンに入った時には最低でも買ポジションを6つ(1.07からそのまま下がったとき),最高だと10個(1.078以上まで上がってから1.06まで下がった場合)持っているはずなので、買ポジションの含み損がそれなりに溜まっているはずです。
3倍ゾーンを深堀りした場合
そこで今度は売で3倍でポジションを取ると、もしこの3倍ポジションが決済されれば1回で通常の3倍の利益がとれます。さらに売3倍ゾーンを深堀りするならば何度か3倍でポジションを立てるので何度も3倍の利益が取れることになります。
そして、もしそのまま3倍ゾーンを抜けてしまうほど深堀りしたら、単純に3倍×仕掛けた回数分(20PIPSなら6回)決済されるので通常よりはるかに多くの利益が出ます。
3倍ゾーンにかかってすぐにレートが逆行した場合
もし仮に3倍のポジションを保有した状態でレートが少し逆行してしまっても、今度は今までもっていた6~10の買ポジションが決済されていき、買の含み損がどんどん減っていくので初期のうちは売と買トータルの含み損はそこまで増えないはずです。
もし、そのまま逆行が続き、売3倍を含めた売ポジションの含み損がかなり増えた頃になると、今度は買の3倍ゾーンに当たるのでここでまた普段の3倍の利益が取れます。
改良コアレンジャーの効果予測
このようにして将来回収できると予測できるレート上に「売」と「買」の3倍ゾーンを置いておき、決済差益を取ったら通常の通貨数に注文を戻せば多くの利益が取れ、さらにどんなタイミングでも3倍のポジションは最高でも1セットしか持っていないことになるため、リスクも低いと予想しています。
そして、この3倍ゾーンを使うことにより、使わない時と比べて決算益は差が実感できるくらいは増えると予測しています。 もし3倍ゾーンにかからないほどコアレンジの中心にいる場合は逆に含み損もかなり少ない状態なので、そういう意味でもリスクは軽減できると考えています。
改良コアレンジャーの懸念点
いいところしかないように見える3倍ゾーンですが懸念点もあります。
レートが大きく大きく逆行してしまった場合
レートが大きく動き、両建てゾーンまでも越えてしまうと、通常の運用でも含み損がかなり膨らみます。しかも3倍ゾーンがある改良コアレンジャーでは、付け加えてかなりの確率で3倍のポジションを1つ保有しているので含み損は相当増えてしまいます。
スプレッド負けして3倍のポジションを複数保有した場合
この改良版のキモは3倍で仕掛け、決済約定後リピートする際は通常に戻すというところですが、スプレッドが大きく開いてしまった場合、3倍で仕掛け、決済しないのに次の3倍のポジションを保有してしまう懸念があります。 これが起こると3倍のポジションを複数持った状態になってしまうのでレートが大きく逆行してしまうと爆発的な勢いで含み損が増えてしまいます。ですからどうしてもこの事態は避けなければいけません。
私が考えている防衛策は3倍ゾーンでは注文と注文の間に少しだけレートの空きを作ることです。 もし前の3倍のポジションが決済したさらに先に次の3倍の注文があれば、多少スプレッドが開いても一度に複数の3倍注文を持ってしまう危険性が軽減されます。
また複数ポジションを持たされた場合は、損失を出すのをガマンして片方を決済することも考えた方が良いでしょう。
最後に
まだAUDNZD(豪ドル、NZドル)の手動リピートははじめたばかりですが、一回のポジションを大きめにしているだけあって、レートが動いた時の含み損が意外と大きいです。ですので、今回の改良点である3倍ゾーンを使いリスク軽減と利益増が実現できれば何よりだと考えています。
私は、トラリピなどの自動売買は一切したことがなくて、今まで手動のトラリピしかやってきませんでした。手動のトラリピはスプレッドやスワップにおいて自動売買より条件が良いという利点はありますが、運用方法においては今まではほとんど自動売買を模倣するだけでした。
今回の改良コアレンジャーは自動売買で行うのはかなり難しいと思いますので、もしこの戦略が効果大であれば、手動リピートにもっと脚光が当たると考えています。