
トラリピで大損しないために気をつけることってなに?
そんな疑問にお答えします。
わたしは約2年間、手動トラリピで失敗と成功を繰り返すうちに、トラリピで失敗しないコツがつかめました。
トラリピでは、充分な資金で、途中で運用をやめず、損切りもしなければ、確実に成功します。
トラリピで失敗しない3ヶ条
✅ 充分な資金で運用する
✅ 途中で運用を辞めない
✅ 損切りをしない
ある意味、当たり前のことですがこの3ヶ条を守るのは想像以上に大変です。
それでは3ヶ条が良くわかるように、1つ1つ詳しく深堀りしていきます。
トラリピを充分な資金で運用することが最も大切

3ヶ条はどれも大事ですが、ことさら大切なのは、充分な資金でトラリピを運用することです。
「では充分な資金っていくらなの?」という話ですが、これはトラップ幅や扱う通貨ペアなどによっておおきく変わってきます。
充分な資金で運用するためのポイントは以下の3つです。
充分な資金ポイント
なるべくレンジ相場の通貨ペアを選ぶ
資金は余裕を持ちすぎるくらいで
見切り発車は絶対にしない
なるべくレンジ相場の通貨ペアを選ぶ
トラリピを運用する前には必ず試算表を作ってください。
試算表を作らないと、実際にいくら資金が必要なのかがわかりません。
試算表の作り方はマネースクエアのトラリピであれば、会員用の「らくトラ運用試算表」が使えます。
わたしのように手動トラリピを行っているのであれば自分で試算するか、りゆうさんがブログで公開している手動トラリピ管理ツールがとても便利です。
そして、いざ試算表を作る段階になると、最低レートと最高レートの想定が必要になります。
なぜなら最低(最高)レートを元に試算をするからです。
この時にドル円やカナダドル円のように、過去にレートが同じ範囲を行ったり来たりしているレンジ相場になっていれば最低レートと最高レートが容易に想定できます。
でも、メキシコペソ円やトルコリラ円のように右肩下がりの通貨ペアでは、どこが最低レートなのかわからず、正確な試算ができません。
ここで甘い試算をして、いざ想定レートを超える事態になってしまうとロスカットになり資金の大半を失ってしまいます。
ですから、トラリピを運用する時はなるべくレートが想定できるレンジ相場の通貨ペアを選びましょう。
どうしても、メキシコペソ円のような通貨ペアでトラリピを行いたいのであれば、想定レートを史上最安値などと甘い見積もりはせず、相当な余裕をもって資金を準備しましょう。

メキシコペソ円は2020年3月これまでの史上最安値を0.6円も下回り、多くの人が損失をこうむりました。
資金は余裕を持ちすぎるくらいでちょうどいい
トラリピでは想定よりレートが悪化するとロスカットとなり、資金の大半を失います。
だから、想定レートを厳しく設定するべきだし、資金も試算より余裕を持ちすぎるくらいでちょうどいいです。
わたしは前述したメキシコペソ円を2019年まで最低レートの4.8円と想定してきました。
その想定を元に試算をした結果、資金は130万円だったのでその額で運用していました。
でも、コロナショックでレートが一気に下がり資金が全く足りなくなりました。
結局、運用を続けるために60万円の資金を追加して190万円でしのいでいます。
今回はたまたま追加の資金が調達できましたが、もし資金の余裕がなかったら100万円以上の損失を出しているところでした。
このようにいざ〇〇ショックが起こると一気に資金が減ってきますので、くれぐれも資金には余裕を持って運用することが大切です。
見切り発車でトラリピの運用をはじめることは絶対にしない
資金切れの怖さはよく理解できたと思います。
資金が充分か、試算が正しいかを吟味するには緻密な準備が必要です。
なんとなくのどんぶり勘定でトラリピの運用をはじめてしまうと、試算が間違っていたりする場合があります。
その場合トラリピでは修正を行うことが難しいです。
手動トラリピでは、トラリピよりはかなり修正が容易ですが、それでも無傷で修正を行うのは簡単ではないと考えてください。
だから、見切り発車で運用はせず、いちど運用をはじめたら利益が出るまで何年でも運用し続けることが大切です。
途中でトラリピの運用をやめない

トラリピで一番もったいないのは途中で運用をやめる事です。
利益が出ている状態なら運用をやめても構いませんが、それでもポジションを多く保有したタイミングでやめてしまえば、運用効率は悪くなります。
理想はずっと運用し続けることです。
よく含み損がふくらんでくると途中でトラリピをやめてしまう人がいますが、それは自ら損失に飛び込んでいっているようなものです。
トラリピでは決済利益と同時に含み損を抱えて運用しますが、含み損はいつか解消されると考えて、大きな含み損を抱えたタイミングでは運用をやめないことが大切です。
確定利益はコツコツだが含み損は一気に解消される場合がある
わたしが運用している豪ドルNZドルの利益と含み損を下のグラフで見てみましょう。

青い棒グラフが合計損益です。
合計損益はその時点で運用をやめたら、いくらの利益(損失)があるかがわかります。
緑が合計決済益、今までの決済利益の合計です。
そして黄色が評価額、いわゆる含み損です。
簡単に説明すると合計の決済益から含み損を差し引いた額が合計損益になります。
ここで注目してもらいたいのがグラフの左側の11/30のところと4/4のところです。
合計損益の青い棒グラフをみてみると11/30が約-5万円、4/4が-15万円ほどになっています。

この両方の日付と運用状況に着目してみてください。
11/30に運用をやめると約-5万円(実際は-7万)、4/4にやめると約-15万円(実際は-14万)になるのはわかりますね?
では4/4の方が運用状況が悪いと言い切れますか?
答えは「否」です。
4/4の時点では含み損も50万円弱ありましたが、合計決済益も30万円以上ありました。
合計損益 | 評価額 | 合計決済益 | |
4/4 | -141,304円 | -477,129円 | +335,825円 |
これはどういうことかというと、含み損さえ解消されれば一気に合計損益が+30万円以上になることも可能だということです。
事実、その翌週の4/11には合計損益が約+7万円となり合計損益が24万円も改善しています!
合計損益 | 評価額 | 合計決済益 | |
4/11 | +74,555円 | -277,559円 | +352,114円 |
つまり数日後に+30万円になっていることだってじゅうぶん可能なのです。
これに対して11/30の方は合計の決済益がまだ10万円弱しか積み重なっていません。
だからレートがあがって含み損が解消されても10万円程度しか利益が出ません。
合計損益 | 評価額 | 合計決済益 | |
11/30 | -73,246円 | -168,158円 | +94,921円 |
もし11/30から30万円の利益を狙うのであれば、レートがトラリピで仕掛けた幅を何百回も往復して決済利益を30万まで積み重ねなければなりません。
これは普通に考えると何ヶ月もかかるので、数日で達成することは現実的に不可能です。
ここで、もし4/4に運用をやめてしまったらどうなるでしょう?
-15万円という悲しい結果だけが残り、今まで積み重ねた30万円以上の決済益は意味がなくなってしまいます。
このようにトラリピは積み重なった決済利益がいちばん大事なのです。
含み損が多いからといって運用をやめてしまうと、とてももったいないことになってしまいます。
損切りをしない

運用をすべてやめるよりはマシですが、特定のポジションを損切りすることも、トラリピの損失に繋がります。
損切りとは、資金が足りなくなりそうな時に、一部のポジションを決済してその場をしのぐ行為です。
資金に余裕があれば、含み損がなくなるまでこのポジションを保有し続けることができたはずなので、損切りもトラリピの運用では好ましくない行為となります。
ただし、損切りで一部のポジションを決済することは、トラリピの運用をすべてやめてしまうよりはマシです。
3ヶ条を守ればトラリピでどんどん利益が増えていく

トラリピでは充分な資産で運用することがいちばん大切です。
そして、充分な資産を確保するためには、予測や試算がしやすいレンジ相場の通貨ペアを選ぶ方がやりやすいです。
損をしているタイミングで運用をやめてしまうと、今までコツコツと積み重ねてきた決済利益が無駄になってしまいます。
特に決済利益が多く評価損も多い場合は、全決済してしまうととてももったいないです。
なぜなら、評価額が上がれば短期間で合計損益が大きく増える可能性を秘めているからです。
充分な資金でトラリピを運用すれば途中でポジションの損切りをする必要もなくなるので、損失を抑えられます。
以上がトラリピで失敗しないための3カ条です。
3ヶ条を流れでみると
充分な資金を計算するためには、想定がしやすいレンジ相場の通貨ペアが良い
充分な資金があれば途中でやめる必要はなくなる
充分な資金で、損切りも一切しないトラリピ運用ができればトラリピの本質をついた効率的な投資ができる!!
トラリピは「少ない利益を確実に積み重ねて」「決して損切りしない」のが投資の本質です。
トラリピの特性を知って本質にのっとった投資ができれば絶対に成功することができるのです。