リスクヘッジ的な意味合いが強かったユーロ円の手動リピート
コロナショックのときは他の通貨ペアがどんどん含み損を増やす中、ユーロ円だけが好調でメンタルの安定に役立ちました
しかし2022年から始まった円安ではもっともダメージをくらってしまいました。
思い入れが強く資金的にもメインの通貨ペアの1つだったために長い間耐え続けていましたが、あまりにも成績が悪いのですべて損切り、撤退しました。
損切り後の心境と今後の方針をブログの最後に書きました
ユーロ円手動リピート47.5か月の確定損益 -954,399円
2019年9月2日~2023年8月14日までの運用結果のグラフです。
最終の確定損益の合計は-954,399円でした。
なかなかの損失額
何度も少しずつ損切りを行ってきましたが、レートが全く下がらず、マイナススワップが日額500円を超える状況になりやっと撤退を決意しました。
ユーロ円手動リピート47.5か月の純損益
確定利益と評価額のこれまでの推移です。
ユーロ円は資金を流用して運用していましたが、架空の資金額は150万円です。
最終的には架空の資金の約2/3を失っての撤退となりました。
青色の縦棒が純損益です。
8月14日の最終的な純損益は-954,399円
なお7月末時点での純損益は(マイナススワップも含め)約-85万円でした。
2週間で10万円も損失が増えたことも撤退の理由の1つになります。
ユーロ円の手動リピート運用方法
2019年9月にユーロ円の手動リピートを開始しました。
ブログと同時に開始しました
基本は売りのリピートで、設定は運用当初からあまりかわっていませんが、途中からバックテストの結果を参考にして利益幅を1.8円に変更しました。
詳しい設定については専用のページでご確認ください。
ユーロ円撤退の理由と今後の方針について
他の有名なブログの影響でユーロ円の売りトラリピを行っている方も多いと思います。
撤退にいたった心境と今後の方針について書いていきます。
レンジアウトの代償
リピート売買においては仕掛けレンジを割ると含み損が指数関数的に増えてしまいます。
だからロスカットしないように耐え続けるという考えでなく、レンジアウトしたらすべて損切りするという考えも損失を減らす上で大切になってきます。
わたしの場合、レンジアウトしてすぐに損切りしていたら35万円近くも損失額を抑えられたはずでした。
判断があまりにも遅すぎました。
時間が敵となったユーロ円
レンジアウトしたからと言って必ず損切りするのが正しいとは限りません。
例えば、わたしが運用しているドルフラン(USDCHF)も7月にレンジを割ってしまいました。
でもドルフランは元々レンジを割れる可能性があったことを認識しており、さらに大幅なプラススワップなので運用を継続しています
ユーロ円の場合は大きなマイナススワップが続いています。
毎日500円以上のマイナススワップが取られる現状では、時間が敵となってしまっています。
「時間を味方につけよう」というキャッチフレーズのトラリピ(リピート売買)で時間が敵になるとはなんとも皮肉なものです。
ちなみにドルフランの手動リピートは毎日1,100円(※)スワップ益をもらえています
下落トレンドで仕掛け直す有効性
リピート売買ということにこだわらなければ、この損切りはほぼやってよかったという結論になります。
もし、このままリピート売買を続けていたらレンジ上限の150円よりレートが下がって初めて含み益が出始めます。
わかりやすく仮にレートが一直線に下落したとすると124円(スワップ考慮せず)になってはじめて元本が回復できる計算なのです。
でも下落トレンドを確認できてからユーロ円の売りポジションを持ったらどうでしょう?
裁量トレードであれば損切りがあるので、あまり含み損を気にする必要がなくなります。
仮にユーロ円155円で下落トレンドが確認でき6.1万通貨(リピート売買時の最大ポジション)を売りで仕掛けたらどうなるでしょう?
あくまでも1回でトレードが成功したらの試算(スワップ考慮せず)ですが140円で元本が回収できることになります。
しかも、この先どのように下落トレンドに移り変わっていくかは未知数です。
最悪の場合170円までレートが上がって165円くらいからハッキリと下落トレンドとわかる可能性だってあるのです。
裁量トレードなら15円レートが下がればよいので、この場合150円で元本回収ができるようになります。
上記の裁量トレードはかなり都合のいい試算なので、実際には1回でトレードが成功しなかったり、下落トレンドがなかなか判別できないこともあるでしょう。
さらにはポジションを数か月保有してマイナススワップでかなり削られることもあるでしょう。
それでもリピート売買を続けた場合と比べると元本を回復できるレートが全然違うので、かなり有効な策だと思っています。
ユーロ円リピートは撤退するもレンジの変わり目を虎視眈々と狙う
コロナショックの直後は、円安でなくても利益が出るユーロ円売りトラリピが注目されました。
しかしそれから3年が経ちユーロ円は2008年以来15年ぶりの高値を記録したことにより、リピート売買は大きな損失を出して撤退しました。
でも、この撤退は次のチャンスに備えるためのポジティブなものです
大きな損失をすぐに取り返すのは難しく、焦って取り返すつもりは全くありません。
それでも機を捉えてトレードを行えば、この大きな損失も悲観する必要はなく、チャンスの時に動けるための策であると言えるのです。