まだFXに出会ったばかりの頃、高金利通貨ペアのスワップ額(FXの利子のようなもの)がたくさんもらえることを知って心が躍りませんでしたか。
なにせ1Lotの高金利通貨ペアを保有するだけで、毎日5円とか10円のスワップがもらえてしまうのです。
たった5円だとしても年にすれば1,800円以上
それが日本円でたった5~6万円ほどの外貨を保有するだけで自動でもらえてしまうのは、なかなかの衝撃だったことでしょう。
日本の定期預金の利子がスズメの涙なのに対して高金利通貨のスワップはとにかくすごい
でも、ここにFXの落とし穴があるのです。
高金利通貨は暴落するからあぶないよ
FX初心者が失敗しやすいのがこの高金利通貨ペア
スワップがたくさんもらえるから、もっているだけでウハウハと思いきや、そうはうまくはいきません。
高金利通貨はレートが下がりやすいという弱点も持っています。
だから、たくさん貯まったと思っていたスワップ額の何倍も評価額が下がってしまい、泣く泣く撤退する人がとにかく多い・・・・
でも心配はご無用
このブログの執筆者めがねこはレートが低くなったら買い、高くなったら売るというトラリピという戦略を使い高金利通貨ペアで安定した利益をあげています。
でも、トラリピを使えばみんなが高金利通貨ペアでお金を増やし続けられるのかというと、残念ながらそれも違うのです。
実は、そのトラリピを駆使しても高金利通貨ペアを撤退する人もけっこういます。
今回は高金利通貨ペアの手動リピートで利益をあげ続けているめがねこが、しっかり高金利通貨ペアで成功するのに必要な3つのコツをご紹介します。
まずは高金利通貨ペアの特徴を捉える
コツの前に高金利通貨ペアの特徴を知っておきましょう。
3つの大きな特徴があります。
- 安定したレンジ相場になっておらずレートレンジが右肩下がり
- スワップ額が大きい
- レートが安い
では、それぞれの特徴を見ていきましょう。
レートレンジが右肩下がり
長期のレート推移をみてみると、メキシコペソ円、南アフリカランド円、トルコリラ円ともに平均レートは年々下がってきています。
この特徴をうまくトラリピ運用に活かすには高値は決して追わないと心に堅く誓うことです。
安定したレンジ相場ならいつかは昔の高値に戻ってきますが、右肩下がりではその保証はありません
さらに言うなら長期のレート推移よりここ5年、または3年くらいの短めのチャートを参考にしたほうがよいです。
高金利通貨ペアでは10年前の高値に戻る可能性は極めて低いので、昔のレートはあまり意味を持ちません。
スワップ額が大きい
レート推移だけを見ると損をしてしまいそうな高金利通貨ペアですが、ロングポジションを保有しているだけでもらえるスワップ額は、他の通貨ペアと比べてはるかに破壊力が大きいことに注目しましょう。
メキシコペソ円、南アフリカランド円、トルコリラ円の3つの通貨ペアにおいて、過去5年の平均レートで買いポジションを持ったと仮定します。
そうすると、トルコリラ円だけは明らかに損を出してしまうほどの暴落ぶりなのですが・・・・
メキシコペソ円と南アフリカランド円は積み重なるスワップ額でレート差を補えるほどの緩やかな下落でした
レートが安い
高金利通貨ペアにそろって言える特徴が通貨ペアのレートが安いということです。
例えば、ドル円は100円を超えていてここ数年で80円を下回ることはまずないと言われています。
それでも、万が一40円~50円になる可能性だってゼロではないのです。
それに引き換えメキシコペソ円のレートはたった5.5円ほどです。
史上最安値は4.2円で、将来それを下回る可能性もかなり高いです。
それでも絶対に0円以下にはなりようがないので、最大の下落幅は5.5円以上はいきようがないのです。
つまり、はじめから史上最安値よりかなりレートが下がっても大丈夫なプランで運用を行えば、むしろ他の通貨ペアより安全性が高いのです。
高金利通貨ペアでトラリピ運用する際の3つのコツ
ガチホでもスワップ益でレート差益を埋めてくれる南アフリカランド円やメキシコペソ円などの高金利通貨ペア
これらの高金利通貨ペアでトラリピを行えば鬼に金棒です。
ただしトラリピはレンジ相場においてもっとも機能する戦略です。
レンジ相場だと言えない高金利通貨で運用を行うには3つのコツがいります。
- トラップレンジを低めに設定
- 利益幅を広くしてトラップレンジの上値をさらにカット
- 先リピで安全性アップ+スワップ増
【コツ①】高金利通貨ペアではトラップレンジを低めに設定
高金利通貨ペアはレンジ相場を形成していません。
トラリピはレンジ相場でその威力を最大限に発揮するので、高金利通貨ペアでは成績をあげるための特別なアレンジが必要になってきます。
レンジ相場のトラリピの考え方
ふつうに考えると南アフリカランド円の過去5年間のレンジは5.6円から9.2円です。
そして、史上最安値を更新するキケンも大きいので5円まで耐えられるように設定したとします。
そうするとトラリピのトラップレンジは5円~9.2円とかなり広い幅の設定になってしまいます。
でも南アフリカランド円はレンジ相場ではないので、こんなに広範囲でのトラップは不要です。
高金利通貨ペアのトラリピの考え方
チャートに水平線ではなく、上限と下限を結ぶナナメの線を引きます。
南アフリカランド円のような高金利通貨ペアは、むしろこの線の中のレンジで推移する可能性が高いです。
よって5円~8.2円の間を将来のレンジと捉えれば、安全性が高く効率のよいトラリピ運用ができます。
このように、そもそもレンジ相場ではない高金利通貨ペアでトラリピを行う場合は、トラップレンジにアレンジを加えてあげれば安全度はグッと上昇するのです。
【コツ②】利益幅を広してトラップの上値をさらにカット
コツ①では南アフリカランド円を例にして、高金利通貨ペアではトラリピのトラップレンジを低く抑えるコツをお伝えしました。
実際には、過去5年のレンジよりかなり低い5円~8.2円を仮想レンジとするのが理想です。
コツ②ではさらなる安全策を講じます。
それは利益幅を大きくとることで実際のトラップレンジをさらに低く抑えることです
わたしはバックテストで最適な利益幅を研究してきて、利益幅は広めのほうがトラリピの利益は増えやすいという結論に至りました。
これを高金利通貨ペアのトラリピにも当てはめると、さらなる効果が生まれます。
高金利通貨ペアでは暴落が怖いのでできるだけ高値でのポジションは持ちたくありません。
だから利益幅を広くとって、決済額が想定したレンジの頂点になるようにすればよいのです。
例えば、先ほど南アランド円で想定したレンジは5円~8.2円でした。
もし利益幅を0.2円だとすると、レンジの頂点の8.2円に届くトラップの最高値は8.0円になります。
つまり、トラップレンジを5.0円~8.0円、利益幅を0.2円とすれば、実際は5.0円~8.2円までの値動きをカバーできることになるのです。
【コツ③】先リピで安全性アップ+スワップ増
3つめのコツはわたしが思いついた先リピという戦略です。
この方法を高金利通貨ペアで使うと、普通のトラリピと比べてスワップ額を大きく増やすことができます。
さらにレートが想定より上がらなかった時には保険にもなるので、高金利通貨ペアでは特に威力を発揮する方法なのです。
トラリピでも3つのコツで高金利通貨ペアを攻略できる
高金利通貨ペアでのトラリピは難しいと考えられています。
でも、めがねこはいままでメキシコペソ円と南アフリカランド円で他の通貨ペアに勝るとも劣らない実績を残しています。
さらにロシアルーブル円でも成績があがってきました
高金利通貨ペアでトラリピを行う際は3つのコツを駆使すれば収益性を大きく向上させることができます。
- トラップレンジを低めに設定
- 利益幅を広くしてトラップレンジの上値をさらにカット
- 先リピで安全性アップ+スワップ増
高金利通貨ペアはトラリピに向かないという意見もありますが、それはレンジ相場ではない高金利通貨ペアを無理矢理レンジ相場に適したトラリピに当てはめているからです。
しっかり工夫を行えば、誰もがFXを始めた時に夢みたようにスワップがザクザクの高金利通貨ペアで上手に利益をあげていくことができるのです。